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北欧通信 Vol.1 “Zion Clothing”

スウェーデンのエコロジカル・ストリート・ウェア

leader from from
落合ハルグリエン真理 スウェーデン
day
2005-12-24
 

 リアレゼ読者の皆さん、はじめまして。今回、新しくライターとして加わりましたスウェーデン在住の落合ハルグリエン真理です。今後、リアレゼのテーマ「オルタナティブな社会」に沿った一方通行でない情報、そして日本では知られざる北欧社会のサブカルチャー、習慣、現象、人種・移民問題、ファッション、音楽、映画、アートなど、多方面に向かった記事を担当させて頂きます。

 第一回は、私がモデルの一人として参加したこともある、創立3年目のスウェーデンのエコロジカル・ストリート・ウェア、Zion Clothing(ツァイオン・クローシィング www.zionclothing.se )の紹介です。

 ツァイオン・クローシィングは、コットン栽培で一般的な化学肥料を一切使わない、EUの有機認定機関スカルが認定したオーガニック・コットンを適用し、エコロジーにこだわった高品質のプロダクツのプロデュース、フェアトレードをモットーとしているストリート・ファッション・ブランド。

 幼い頃からスウェーデンのスケートボード・シーン、スキー&スノーボード・シーンの中で育ったフレデリック・べーンツソン、マーティン・オーデンクランツが『スウェーデンにはクールでエコロジカルなストリート・ウェアがない!』と憂いていたのをきっかけに、自ら起業してしまったのが今から約3年前。

 その際、会社名として挙がったのが、二人のインスピレーションの元であるジャマイカン・ラスタファリアンが歌う、聖なるツァイオン。

 聖書に書かれている「人類のすべてが平等であるユートピア、ツァイオン」から由来したその名前をつけた理由には、現在、全世界で問題視されている発展途上国でのチャイルド・レイバーや重労働・低賃金を強いられている多くの労働者(H&Mなど大手企業が行なっていると指摘されている)をこれ以上、増やしたくないと設立者本人が強く感じたからでもある。

 プロダクツの全ては、トルコの第三都市イズミールから約20キロメートル離れた小さな町ベルガマの検査の行き届いた工場にて製造。そこでは、トルコ人のカグラヤンの指揮により、3月に4人の労働者達が種の栽培を始め、6月上旬には水撒きが行なわれ、10月中旬の収穫期にはその他40人の労働者と一斉に刈り入れが始まる。

 その際、毎日4トンものコットンが収穫され、そのうちの400グラムのオーガニック・コットンから一枚のツァイオン・セーターは出来上がる。11月にコットン栽培は一段落し、また3月の植え付けが始まるまで、労働者達は一休みするという。

 一方、ツァイオン・クローシィングは、スウェーデンのミュージシャンのスポンサーも行い、現在ではスウェーデン内で8つのバンドをサポートしている。今後、より多くのミュージシャンと協力し合い、音楽とファッションの融合イヴェントを企画していきたいと、フレデリックは言う。

 また、ツァイオン・クローシィングのインスピレーションである音楽とモットーの『エコロジー』を通して、より多くの若者が、実は身近なことから始められる環境問題、そしてそれを取り巻く社会問題に気付くきっかけにもなりたいと、フレデリックとマーティンは熱く語る。

 現在、ツァイオン・クロースィングのプロダクツはネット販売の他、スウェーデン国内のストックホルム、ゴセンブルグ、マルモ、ウ゛ェステロース、オレブロの5都市で購入することができる。今後の予定としては、ヨーロッパ諸国への進出、後々には日本への輸出も考えていると二人は言う。

 3年前に起業した際には、シンプルなデザインと少数のプロダクツの販売から始まったファッション・コレクションも現在は、数、デザイン、共に充実し、年々ファンを確実に増やしている。

 2004年に、同ブランドはウップサラ・レゲエ・フェスティバルのスポンサーとして参加し、フェスティバル会場にテントを構えた。その際、フレデリックとマーティン自らプロダクツ販売を手掛け、購入者との触れ合いを直に感じたと言う。その際、ツァイオン・クロースィングのメッセージを直接カスタマーに伝えることが出来たという実感が、大きなプラス、そして自信へと繋がったと二人は語る。その甲斐あって、2005年度の同フェスティバルでは、各ミュージシャンとの交流を深めることに成功し、今後はツァイオン・クロースィング主催のイベントを企画していきたいと、フレデリックは目を輝かせた。

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 私は幸運にも、ツァイオン・クロースィングの成長過程を近くで見る機会に恵まれ、更にモデルの一人として参加できたことをとても光栄に思っています。ツァイオン・クロースィングのサイトでは、同ブランドがサポートしているミュージシャンの音楽を聴くことも出来るので、北欧のファッション・ミュージック・シーンが気になる方は、是非、チェックしてみて下さい。


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