
多言語状況における言語習得の問題/第6回共同リサーチ:多言語教育の現状と課題 Vol.1 |
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国際結婚や仕事で海外に住む日本人家庭も増えてきましたし、日本で暮らす国際カップルや外国人家庭も増えてきました。私たちは、さまざまなバックグラウンドを持つ人々が、日常の生活で接触する多言語・多文化社会に暮らしています。 海外に暮らすメンバーから、子供の日本語教育が不安であるという声が寄せられました。将来のことを考えて英語を使うインターナショナルスクールに入学させたのは良かったのですが、最近気がつくと、日本語能力が未発達のような気がするとのこと。両親が日本人の子供は、いずれ日本に帰るはずですが、このまま海外で暮らしていては進学や就職に支障を来たしかねません。日本人学校があれば、問題はないかもしれないのですが、近くにはありません。 また、同じ海外にクラスメンバーでも、片親が移住先の出身である場合は、少し問題が異なります。あるメンバーは、移住先の言語が最近作られた言語で底が浅いと考えて、子供に日本語で喋ることを続けています。しかし、このまま行くと、バイリンガルではなくてセミリンガル、すなわち両方の言語が必要なレベルに達しない状況になってしまうのではないか、と心配しています。 ところで、日本語教育を専門にしているメンバーからは、セミリンガルの問題は、日本を始め先進国に移民している人たちの子供たちにも共通しているという意見が出されました。日本に移民している子供たちは、家では母国語を話し、学校では日本語を話しますが、両方とも学習に必要なレベルまで至らないケースが少なくないようです。 このように、状況は異なるものの、親の都合で海外に移住したり、海外で生まれたりした子供たちは、セミリンガルになってしまう危険と隣り合わせのようです。 今回は、世界では、どのような状況でセミリンガルの子供たちが生まれているのか、また、このような状況におかれた子供たちに対して、世界ではどのような多言語教育が行われているか、調べたいと思います。 (対象となる問題) 1-1. 身近なところにセミリンガル(*1)になる危険のある子供たちはいますか?どのような理由で、どんな問題が起きているか教えてください。できるだけ、問題に直面している人から状況を聞いてください。 1-2. 身近なところに、多言語教育を実践している子供たちはいますか?なぜ、多言語教育を実践しているか聞いてください。 (多言語教育) 2-1. 多言語教育のための機関、制度、支援体制にはどのようなものがあるでしょうか?それらは、上手く機能しているでしょうか?それらが解決すべき課題や問題点は何でしょうか? 2-2 身近に多言語教育を指導する側の人がいれば、どういった工夫をされているか、どんな苦労があるかを聞いてください 2-3 そのような家庭では、どのような工夫をしているか、どんな家庭の課題があるか、聞いてください。 (バイリンガルな人々) 3-1. 多言語を話せる人が身近にいれば、どのようにして多言語(バイリンガル)を身につけたか、また、バイリンガルのメリットやデメリットを聞いてください。 3-2 多言語を話す人のアイデンティティはどのようなものになっているのか(言語との関係など)、聞いてみてください。自分が受けた教育(家庭、学校等)について、どう思っているか教えてください。
※1 セミリンガルとは? 二言語環境にいながら、第1言語(母語)も第2言語も年齢レベルに達していない状態をいう。セミ(semi-)が否定的であるという意見から、ダブルリミテッドバイリンガルという場合もある。セミリンガルは学問的に定義できるわけではないが、高度な学習の読み書きや認知面に問題を抱えるバイリンガルの言語状態は存在するといえるだろう。 Vol.2 セミリンガル/ダブルリミテッドという問題(思春期までの言語習得の問題) Vol.3 多言語環境における親の姿勢 Vol.4 多言語教育を支える教育機関 Vol.5 多言語教育を容易にする文化 Vol.6 多言語社会とアイデンティティ(最終回) |
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