
1. まず市販のタープ(tarp/防水布)の上に材料を乗せます。

2. 粘土と砂と水を混ぜるため、まずはタープの端をこう引っ張って材料を混ぜます。

3. 材料がある程度混ざったら今度は足でよくこねます。 パンを創るのと似ています。

4. 藁も混ぜて、材料が全て粘土状になったら小さく丸めて実際に壁につけるところへと投げ渡します。

6. そして壁へとこね入れます。 Cobber’s Thumb(コブをする人の親指)と呼ばれる小さな木の棒でもって藁の繊維が前回の層へと織り込まれるように押し入れます。
もちろん、いい壁を造るのにはそれなりのコツがあります。 粘土と砂ですが、やはり向いている原料と向いていない原料があり、例えば粘土はなるべく混ざり毛がなく純粋で粘着性の高い粘土が最適。 砂はコンクリートなどに使うさらさらのものでは駄目で、もっと目が粗くてゴツゴツしているものでないといけません。 藁は細かく切ってあるものでなく、一本一本茎がまだ長く残っているものがいいです。
コブハウスの利点
コブには多くの利点があります。
1. 高い保温性
2. 安価な建築材料
3. 失敗などした時に部分的なやり直しが比較的簡単
4. 燃えない
5. 長方形に限らず、もっと自由な形の壁をデザインできる
6. 棚や模様などクリエイティブな要素を壁の中に盛り込める
7. 特殊な機材を必要とせず、比較的安全な建て方(小さな子も参加できるほど)
8. Framing(枠組み)を必要としない、天災にも強固な厚い壁
特筆なのは理由②、粘土の出てくる土地を選べば買わなければならないのは砂と藁だけ。 我々がワークショップを受けたところにも500ドルで建てた小屋がありましたし、その他にもXXドルで建てたという安価さを強調する伝説は本などでも紹介されていました。
もちろん家は壁だけでできるものではありません。 コブの壁を乗せる土台はその大重量に耐えうるものでなければなりませんし、また粘土質の土地は水分の有無によってかなり伸縮することもありますから、そうした土地の動き、また前述のように水分から壁を守る必要があります。 また上記のように壁を雨から守る屋根も大きな要素の一つですが、実際に屋根をデザインし構築するのは難しい作業ですからそこのところはプロにお願いする人もいます。
とにかく、頑強な壁を創るということが手軽に誰でも安価にできるという点がコブという手法の大きな魅力であるといえます。 上の写真からもわかるように、小さな子供も楽しんで参加できる作業でありますし、肉体労働なので健康にもいいです。
が、非常に多くの時間・労力を費やすことも事実で、家を建てるのに費やすその費用を時間・労力を考慮にいれて換算すると、実は決して安くできるものではないという現実が浮かび上がってきます。 我々が建てたのは18.5平方メートルほどの小さな小屋でしたが、建築を始めてから外壁、屋根が終わり住めるようになるまで2年ほど費やしました。
我々の土地はテキサス州オースティンの郊外、40分くらいのところにあるのですが、最初の一年は仕事の合間、週末などに通って作業し、2年目からは土地にキャンプしながら作業したのですが、この小さな小屋一軒にこれだけの時間がかかるというのは全く予想外のこと。
家を一軒建てるという作業にかかる労力の大きさを身に持って思い知ったわけです。 それ以来、大きなビルや道路工事など建築現場を見かけるたびにそこで使われている資源、労力の規模について思いをはせるようになりました。(つづく)