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Earthshipビジターセンター
高低差約180メートルのリオグランデゴージ橋を渡り、地層の露出した断崖絶壁を眺めながら車を進めると、遠くには聖なるインディアンの山々が連なり、地面には大きなブロッコリーを並べたような野生のsagebrushが一面に広がる景色が見えてくる。手つかずの自然ではあるが、低木しか生える事のない不毛の大地だ。その風景の中にEarthshipのビジターセンターは建っている。
その他のEarthshipとおぼしき住宅も同時に数軒視界に入ってくる。周囲の景観から見ると一種異様ともいえるその姿は、道路を通りすぎても一目でそれと分かる。まるで宇宙船のようなフォルムと近未来を連想させる曲線が土から顔を出しているのだ。
 [Earthshipビジターセンター] ビジターセンターは建物の北側半分が土に埋もれた半地下の状態で建てられていた。南側は太陽の入射角に一面が窓で覆われている。建物の模様のようにシルバーの丸い水玉が入り口近辺を飾っていたが、それはよく見ると空き缶の底で作られていた。屋根部分には可動式で畳半畳ほどのソーラーパネルが備え付けられている。期待を裏切らない作りを目の当たりにしながら半地下へと階段を降り、WELCOMEの看板をくぐってドアを開けた。
入り口のドアを入ると、そこには外から想像していたよりも遥かに開放的な空間が広がっている。その日はどんよりとした曇り空であったにもかかわらず、大きくとられた窓は建物の中を十分すぎるほど明るく保ち、アメリカらしい広々としたリビングスペースは半地下という事実をほとんど忘れさせてしまった。
目に入って来たのはタイルで飾られた作り付けの暖炉とソファーセット、そして窓際の植物達である。フラワーベースというには大きすぎ、菜園ほどのサイズはないが、そこには南国の植物としておなじみのバナナの木が植えられていたのだ。そう、訪れたのは1月の上旬にもかかわらず、外の寒さに反して室内の空気はほんのりと暖かかった。
壁には世界各地に建てられたEarthshipの写真と、設計図のような資料が一面に飾られていた。ニューメキシコ、コロラド、イギリス、メキシコ、日本という記述も見つける事ができた。実際にタイヤを壁にするための作業では、力強く土をタイヤに叩き込む作業員の姿が写されている。写真で見たようなカラフルな採光ガラスはここでも内装に彩りを添え、バスルームの壁を鮮やかに飾っていた。
 [ビジターセンターの暖炉]
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