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‐ オーストラリアは今年選挙を控えています。一度はだませても、二度は同じ手口ではだませない。今回の選挙では、メディアやオーストラリアに人々はもっと厳しい目で選挙キャンパーンというものを見ることになると思うのですが、、、
メディアが変わったか、は疑問が残ります。以前に"豪華なファイブスター難民収容所"という記事を書いたデイリー・テレグラフ紙の記者、デヴィッド・ペンバーシー氏が、収容所の庇護申請者たちを訪れ、自分の目で見た実情を伝えたように5 、何人かのジャーナリストたちは多くのことを学びました。
しかしジャーナリストが真実を伝えようとしても、編集者が興味を示さなかったり、無難な記事へと編集されてしまっていることが多いのです。それでも小規模の地域の新聞やラジオ局で働くジャーナリストたちは、以前よりも事実を認識するようになってきましたし、国営放送のABCは一貫して倫理性の高い報道基準を維持しています。
2001年選挙の時点で、7割以上のオーストラリア人がハワード首相の難民政策に賛成だと言われましたが、その後のキャンペーンの結果、その割合は確実に変わってきました。2ヶ月ほど前にシドニー・モーニング・ヘラルドが行った政府の強制収容政策に関する世論調査によると、賛成は38%だけでした。その他のより確かな情報源も、そういった世論の移り変わりを示しています。
‐ そのようなメディアの枠組みの中で、Project SafeComのようなメディアの役割とは何でしょうか?
Project SafeComをスタートさせてから、新聞、テレビなどのメディアを媒介として、確実に我々の声が届けられるように努力してきました。何かあるとすぐにプレスリリースを発表し、各団体・機関や政治家にも送っています。
多くのオーストラリア人が犠牲になったバリ爆弾テロで、妻を亡くしたウーメラ収容所の男性のことなどは、私たちがメディアにストーリーを提供することができました。その出来事について知っていて、関わりを持っていれば、我々自身がニュース・メーカーになることができ、メディアがストーリーを作り上げるという状況を避けることができます。
いまだに一度もアプローチしてこないメディア支局もたくさんあります。民法テレビ局はほとんど興味をしめしません。難民問題については、何かセンセーショナルな事件が起こり、誰も彼もが報道しているとき以外は伝えようとしませんし、興味本位に難民運動を疑わしきものと見せかけるような取り上げ方しかしません。ですからより多くのオーストラリア人に難民問題に関する正しい情報を与えることが、我々の役目だと思っています。
‐ イラク戦争後のオーストラリアを見て、例えばイギリスなどほど政府の対応への世論の批判が高まらなかったように思うのですが、どう思われますか?
残念ながらそれは言えると思います。イラクを取り巻く報道は、アメリカそしてオーストラリア政府に偏ったメディアにコントロールされており、オーストラリアも署名した国連協定の定義から見て、この戦争が違法な侵略であった、という意見を隅に押しやろうとしています。その報道は洞察力や熟考にまるで欠けており、多様な意見を反映していません。
国連の同意なき占領軍が、イラク市民と戦闘を繰り広げているという今現在のイラクの状況は、占領軍の存在に抗議する人々を平気で殺害する外国からの侵入者と闘っているイラク市民の視点から、国際社会においてもっと伝えられるべきです。
オーストラリア人は独立した意見を形成することがあまり上手ではないように思います。ヨーロッパで育ったという私自身の偏見のせいかもしれませんが、一般のオーストラリア人は国連協定や国際条約に関して認識不足です。私はオランダで人権についてや、第2次世界大戦から西側諸国が学んだレッスンについて教育を受けましたが、オーストラリアではあまりきちんと教えられていないように思われます。(つづく)
5. http://www.safecom.org/daily-telegraph.htm
このもともとの記事は収容所の劣悪なコンディションを批判する声に対抗して、そのコンディションの改善を試みる政府が発表した資料をもとに書かれ、収容者たちは収容所で手厚い待遇を受けている、という間違った認識を与えるものであった。その後、ペンバーシー氏は難民活動家の招きを受け収容所を幾度か訪れ、そのときの印象や実際に収容されている人々の声を紙面2ページに渡って伝えた。
Children Overboard事件~オーストラリアのボート難民たち~
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